「シラカンバ」を編集中

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== 花粉症 ==
 
== 花粉症 ==
風媒花であるため花粉症の原因にもなる。シラカンバが多く自生するスカンディナヴィア半島(スカンジナビア半島)では患者数も多い<ref>[http://www.iwan.jp/birch%20pollen%2001.pdf アレルゲンを識る(間口四郎.石狩湾耳鼻科院長)]</ref>。
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[[風媒花]]であるため[[花粉症]]の原因にもなる。シラカンバが多く自生する[[スカンディナヴィア半島]](スカンジナビア半島)では患者数も多い<ref>[http://www.iwan.jp/birch%20pollen%2001.pdf アレルゲンを識る(間口四郎.石狩湾耳鼻科院長)]</ref>。
  
シラカンバ花粉症は、口腔アレルギー症候群(OAS) との関連もある。シラカンバ花粉症を持つ人のうち一定割合の人が[[リンゴ]]や[[モモ]]などバラ科の果物を食べた際に舌や咽喉にアレルギー症状を起こすことが知られている<ref name="hokkaido-np-2014-7-12">http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/550707.html, 体調不良は給食のリンゴ原因 美幌の小中学生、アレルギー反応, 北海道新聞, 北海道新聞社, 2014-7-12</ref>。
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シラカンバ花粉症は、[[口腔アレルギー症候群]] (OAS) との関連もある。シラカンバ花粉症を持つ人のうち一定割合の人が[[リンゴ]]や[[モモ]]など[[バラ科]]の果物を食べた際に[[舌]]や[[咽喉]]に[[アレルギー|アレルギー症状]]を起こすことが知られている<ref name="hokkaido-np-2014-7-12">{{Cite news | url = http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/550707.html | title = 体調不良は給食のリンゴ原因 美幌の小中学生、アレルギー反応 | newspaper = [[北海道新聞]] | publisher = 北海道新聞社 | date = 2014-7-12 }}</ref>。
  
 
== 利用 ==
 
== 利用 ==
植栽樹として、庭木や街路樹に植えられる<ref>辻井達一, 1995, p86</ref>。痩せ地でも育ち、表層土壌が堆積すると他の樹種の影に埋もれていく性質を利用して、土壌条件が悪い新地に若木の苗を植えて、急速に生長させて早期緑化に用いることがある<ref>辻井達一, 1995, p87</ref>
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植栽樹として、庭木や街路樹に植えられる{{sfn|辻井達一|1995|p=86}}。痩せ地でも育ち、表層土壌が堆積すると他の樹種の影に埋もれていく性質を利用して、土壌条件が悪い新地に若木の苗を植えて、急速に生長させて早期緑化に用いることがある{{sfn|辻井達一|1995|p=87}}
  
樹皮は細工物に使われたり<ref>平野隆久監修, 1997, p162</ref>、油分を多く含んで容易に燃えるので松明としても使われたり<ref>辻井達一, 1995, p85</ref>、水を通さず長持ちするので北ヨーロッパなどでは屋根葺きの材料に使われる<ref>辻井達一, 1995, p86</ref>。中国大陸側では、ロール状に巻いた樹皮を浮子にして漁網につけられる<ref>鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文, 2014, p131</ref>。長野県や岩手県の一部地域では、樺皮とよばれるロール状に巻いたシラカバの樹皮を、盆の迎え火、送り火に家の前で焚くのに使う<ref>鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文, 2014, p131</ref>。アイヌ民族はシラカバ皮を巻き上げた松明をチノイエタッ(我らが巻いた樺皮)と呼び、先端を割った木に挟んで点火したものを夜間の[[サケ]]漁の照明、あるいはハレの日の照明に用いた。また、樹皮を焚いた煤は入れ墨を入れる際の染料にも用いられた<ref>角田陽一, 2018, p116</ref><ref>更科源蔵, 1977, p28-29</ref>
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樹皮は細工物に使われたり{{sfn|平野隆久監修|1997|p=162}}、油分を多く含んで容易に燃えるので[[松明]]としても使われたり{{sfn|辻井達一|1995|p=85}}、水を通さず長持ちするので北ヨーロッパなどでは屋根葺きの材料に使われる{{sfn|辻井達一|1995|p=86}}。中国大陸側では、ロール状に巻いた樹皮を[[浮子]]にして漁網につけられる{{sfn|鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文|2014|p=131}}。長野県や岩手県の一部地域では、[[樺皮]]とよばれるロール状に巻いたシラカバの樹皮を、盆の迎え火、送り火に家の前で焚くのに使う{{sfn|鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文|2014|p=131}}。アイヌ民族はシラカバ皮を巻き上げた松明をチノイエタッ(我らが巻いた樺皮)と呼び、先端を割った木に挟んで点火したものを夜間の[[シロザケ|サケ]]漁の照明、あるいは[[ハレとケ|ハレ]]の日の照明に用いた。また、樹皮を焚いた煤は[[入れ墨]]を入れる際の染料にも用いられた{{sfn|角田陽一|2018|p=116}}{{sfn|更科源蔵|1977|p=28-29}}
  
材は比較的やわらかく、腐りやすい欠点をもつが、白い肌をそのまま活かして、山小屋の内外装、ベランダの手すり、デッキ、柵などに好まれる<ref>辻井達一, 1995, p86</ref>。意外なところでは、アイスの棒(スプーン)や、割り箸、楊枝といったものも製造されている。
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材は比較的やわらかく、腐りやすい欠点をもつが、白い肌をそのまま活かして、山小屋の内外装、ベランダの手すり、デッキ、柵などに好まれる{{sfn|辻井達一|1995|p=86}}。意外なところでは、アイスの棒(スプーン)や、[[割り箸]]、[[楊枝]]といったものも製造されている。
  
春、芽吹く頃のシラカバの幹に傷を付けると、大量の樹液が吹き出す<ref>辻井達一, 1995, p88</ref>。アイヌ民族はこの樹液を「タッニ・ワッカ」(シラカバの水)と呼び、水場がない場所で野営する際の、炊事の水に用いてきた<ref>更科源蔵, 1977, p28-29</ref><ref>角田陽一, 2018, p116</ref>。樹液からシロップ、煮詰めて白樺糖、さらには酒が造られる<ref>辻井達一, 1995, p88</ref>。樹液に含まれる成分にヒトの表皮の保湿を促進する効用があることから化粧品にも利用される。
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春、芽吹く頃のシラカバの幹に傷を付けると、大量の[[樹液]]が吹き出す{{sfn|辻井達一|1995|p=88}}。[[アイヌ民族]]はこの樹液を「タッニ・ワッカ」(シラカバの水)と呼び、水場がない場所で野営する際の、炊事の水に用いてきた{{sfn|更科源蔵|1977|p=28-29}}{{sfn|角田陽一|2018|p=116}}。樹液からシロップ、煮詰めて白樺糖、さらには酒が造られる{{sfn|辻井達一|1995|p=88}}。樹液に含まれる成分に[[ヒト]]の[[表皮]]の[[保湿]]を促進する効用があることから[[化粧品]]にも利用される。
  
皇室では、平成時代の皇后・美智子のお印になっている。
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[[皇室]]では、[[平成]]時代の[[皇后]]・[[上皇后美智子|美智子]]の[[お印]]になっている。
  
 
== 文化 ==
 
== 文化 ==
フィンランドでは 山火事などの後に、最初に生え、雑木林を育てていくことから「マザーツリー」と呼ばれ、樹液や樹皮のバッグなど広く親しまれているほか、若芽の小枝を束ねたヴィヒタはサウナにおいてなくてはならないとされている<sup>(''要出典、2022年6月'')</sup>。
 
  
ロシアでは、雪解けの頃近郊の森に出かけ樹液を飲む習慣がモスクワにも残っており、「百薬の長だと今でも信じている」と報道されている<sup>(''誰、2022年2月'')</sup>。民間療法、シラカンバに寄生するチャーガ(和名:カバノアナタケ)という[[キノコ]]を胃腸の調子が悪い時にお茶のようにして飲む風習がある。ソルジェニーツィンの『ガン病棟』ではガンの民間薬として書かれている。
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フィンランドでは 山火事などの後に、最初に生え、雑木林を育てていくことから「マザーツリー」と呼ばれ、樹液や樹皮のバッグなど広く親しまれているほか、若芽の小枝を束ねたヴィヒタはサウナにおいてなくてはならないとされている{{要出典|date=2022年6月}}。[[ロウリュ]]参照。
  
ヨーロッパでは、[[五月祭]]にシラカンバの葉や花で飾り付けた[[メイポール]] (Maypole) を広場に立て、その周りを踊りながら廻るという風習があった<sup>(''要出典、2022年6月'')</sup>。
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ロシアでは、雪解けの頃近郊の森に出かけ樹液を飲む習慣がモスクワにも残っており、「百薬の長だと今でも信じている」と報道されている{{誰2|date=2022年2月}}。[[民間療法]]で、シラカンバに寄生する[[チャーガ]](和名:カバノアナタケ)という[[キノコ]]を[[胃腸]]の調子が悪い時にお茶のようにして飲む風習がある。[[アレクサンドル・ソルジェニーツィン|ソルジェニーツィン]]の『ガン病棟』では[[悪性腫瘍|ガン]]の[[民間薬]]として書かれている。
  
[[ルーン文字]]のひとつにこれをあらわすものがある<sup>(''要出典、2022年6月'')</sup>
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[[ヨーロッパ]]では、[[メーデー|五月祭]]にシラカンバの葉や花で飾り付けた[[メイポール]] (Maypole) を広場に立て、その周りを踊りながら廻るという風習があった{{要出典|date=2022年6月}}
  
シラカンバの花言葉は、「光と豊富」「柔和」「あなたを待ちます」などとされている<ref>田中潔, 2011, p129</ref>。盛大な結婚式のことを「華燭の典」というが、この華燭とはシラカバなどの樺の樹皮を松明にして明るくすることを指す言葉である<ref>辻井達一, 1995, p85</ref>
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[[ルーン文字]]のひとつにこれをあらわすものがある{{要出典|date=2022年6月}}。
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シラカンバの[[花言葉]]は、「光と豊富」「柔和」「あなたを待ちます」などとされている{{sfn|田中潔|2011|p=129}}。盛大な結婚式のことを「華燭の典」というが、この華燭とはシラカバなどの樺の樹皮を松明にして明るくすることを指す言葉である{{sfn|辻井達一|1995|p=85}}
  
 
=== 国の木 ===
 
=== 国の木 ===
* フィンランドでは、国の自然を代表するシンボルとしてシラカンバがあげられており、事実上、国の木として扱われている<ref>[http://www.finland.or.jp/public/default.aspx?nodeid=41288&contentlan=23&culture=ja-JP フィンランドの概略(フィンランド大使館)]</ref>。
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* [[フィンランド]]では、国の自然を代表するシンボルとしてシラカンバがあげられており、事実上、国の木として扱われている<ref>[http://www.finland.or.jp/public/default.aspx?nodeid=41288&contentlan=23&culture=ja-JP フィンランドの概略(フィンランド大使館)]</ref>。
 
  
 
  
 
=== 都道府県・市町村の木に指定する自治体 ===
 
=== 都道府県・市町村の木に指定する自治体 ===
日本において、高原を代表する樹木で、長野県の県木に指定されているほか、市町村の木に指定する地方自治体もある<ref>平野隆久監修, 1997, p162</ref>
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日本において、高原を代表する樹木で、長野県の県木に指定されているほか、市町村の木に指定する地方自治体もある{{sfn|平野隆久監修|1997|p=162}}
* 長野県
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* [[長野県]]
* 北海道小樽市、帯広市、千歳市、深川市、遠別町、音更町、上士幌町、鶴居村、中標津町、ニセコ町、浜中町、陸別町、赤井川村、美瑛町
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* [[北海道]][[小樽市]]、[[帯広市]]、[[千歳市]]、[[深川市]]、[[遠別町]]、[[音更町]]、[[上士幌町]]、[[鶴居村]]、[[中標津町]]、[[ニセコ町]]、[[浜中町]]、[[陸別町]]、[[赤井川村]]、[[美瑛町]]
* 福島県鮫川村、下郷町
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* [[福島県]][[鮫川村]]、[[下郷町]]
* 群馬県嬬恋村、片品村
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* [[群馬県]][[嬬恋村]]、[[片品村]]
* 栃木県日光市
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* [[栃木県]][[日光市]]
* 山梨県富士吉田市
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* [[山梨県]][[富士吉田市]]
* 長野県大鹿村、立科町、富士見町、茅野市、佐久穂町
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* 長野県[[大鹿村]]、[[立科町]]、[[富士見町]]、[[茅野市]]、[[佐久穂町]]
* 奈良県野迫川村
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* [[奈良県]][[野迫川村]]
  
 
== 参考文献 ==
 
== 参考文献 ==
* Wikipedia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A9%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%90 シラカンバ](最終閲覧日:23-01-19)
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* {{Cite book|和書|author =亀田龍吉|title =落ち葉の呼び名辞典|date=2014-10-05|publisher =[[世界文化社]]|series =|isbn=978-4-418-14424-2|pages =96 - 97|ref=harv}}
** 亀田龍吉, 落ち葉の呼び名辞典, 2014-10-05, 世界文化社, isbn:978-4-418-14424-2, pages96 - 97
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* {{Cite book|和書|author =鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文|title =樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種|date=2014-10-10|publisher =[[誠文堂新光社]]|series=ネイチャーウォチングガイドブック|isbn=978-4-416-61438-9|page =130 - 131|ref=harv}}
** 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文, 樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種, 2014-10-10, 誠文堂新光社, ネイチャーウォチングガイドブック, isbn:978-4-416-61438-9, page130 - 131
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* {{Cite book|和書|author =田中潔|title =知っておきたい100の木:日本の暮らしを支える樹木たち|date=2011-07-31|publisher =[[主婦の友社]]|series=主婦の友ベストBOOKS|isbn=978-4-07-278497-6|pages =128 - 129|ref=harv}}
** 田中潔, 知っておきたい100の木:日本の暮らしを支える樹木たち, 2011-07-31, 主婦の友社, 主婦の友ベストBOOKS, isbn:978-4-07-278497-6, pages =128 - 129
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* {{Cite book|和書|author =[[辻井達一]]|title =日本の樹木|date =1995-04-25|publisher =[[中央公論社]]|series =中公新書|isbn =4-12-101238-0|pages =85 - 88|ref=harv}}
** 辻井達一, 日本の樹木, 1995-04-25, 中央公論社, 中公新書, isbn:4-12-101238-0, pages85 - 88
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* {{Cite book|和書|author =西田尚道監修 志村隆・平野勝男編|title =日本の樹木|date=2009-08-04|publisher =[[学習研究社]]|series=増補改訂フィールドベスト図鑑 5|isbn=978-4-05-403844-8|page =159|ref=harv}}
** 西田尚道監修 志村隆・平野勝男編, 日本の樹木, 2009-08-04, 学習研究社, 増補改訂フィールドベスト図鑑 5, isbn:978-4-05-403844-8, page159
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* {{Cite book|和書|author =長谷川哲雄|title =森のさんぽ図鑑|date=2014-03-10|publisher =[[築地書館]]|isbn=978-4-8067-1473-6|ref=harv}}
** 長谷川哲雄, 森のさんぽ図鑑, 2014-03-10, 築地書館, isbn:978-4-8067-1473-6
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* {{Cite book|和書|author =平野隆久監修|title =樹木ガイドブック|date=1997-05-10|publisher =[[永岡書店]]|isbn=4-522-21557-6|page =162|ref=harv}}
** 平野隆久監修, 樹木ガイドブック, 1997-05-10, 永岡書店, isbn:4-522-21557-6, page162
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* {{Cite book|和書|author =[[更科源蔵]]|title =コタン生物記Ⅰ樹木・雑草篇|date=1976-11-01|publisher =[[法政大学出版局]]|isbn=978-4588456022|page =28-29|ref=harv}}
** 更科源蔵, コタン生物記Ⅰ樹木・雑草篇, 1976-11-01, 法政大学出版局, isbn:978-4588456022, page28-29
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* {{Cite book|和書|author =角田陽一|title =図解アイヌ|date=2018-07-24|publisher =[[新紀元社]]|isbn=978-4775315132|page =116|ref=harv}}
** 角田陽一, 図解アイヌ, 2018-07-24, 新紀元社, isbn:978-4775315132, page116
 
  
 
== 関連項目 ==
 
== 関連項目 ==
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*[[チャーガ]] (カバノアナタケ/Chaga mushroom/Inonotus obliquus)
  
 
== 外部リンク ==
 
== 外部リンク ==

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