=== 古代の記述 ===
[[ヘーシオドス]]の『[[神統記]]』では、ヘーシオドスの『神統記』では、[[カオス]]や[[ガイア]]、[[タルタロス]]と同じく、世界の始まりから存在した原初神 ([[:en:Greek primordial deities|Greek primordial deities]])である。崇高で偉大で、どの神よりも卓越した力を持つ神であった。またこの姿が、エロースの本来のありようである。である。'''崇高で偉大で、どの神よりも卓越した力を持つ神であった'''。またこの姿が、エロースの本来のありようである。
後に、軍神[[アレース]]と愛の女神[[アプロディーテー]]の子であるとされるようになった。またエロースはアプロディーテーの傍に仕える忠実な従者とされるの子であるとされるようになった。またエロースは[[アプロディーテー]]の傍に仕える忠実な従者とされる<ref>[[松村一男]]/監修 『知っておきたい 世界と日本の神々』44頁。</ref>。
古代においては、若い男性の姿で描かれていたが、西欧文化では、近世以降、背中に[[翼]]のある愛らしい少年の姿で描かれることが多く、手には弓と矢を持つ(この姿の絵は、本来のエロースではなく、アモールあるいはクピードーと混同された絵である)。黄金で出来た矢に射られた者は激しい愛情にとりつかれ、[[鉛]]で出来た矢に射られた者は恋を嫌悪するようになる。古代においては、若い男性の姿で描かれていたが、西欧文化では、近世以降、背中に翼のある愛らしい少年の姿で描かれることが多く、手には弓と矢を持つ(この姿の絵は、本来のエロースではなく、アモールあるいはクピードーと混同された絵である)。黄金で出来た矢に射られた者は激しい愛情にとりつかれ、鉛で出来た矢に射られた者は恋を嫌悪するようになる。
エロースはこの矢で人や神々を撃って遊んでいた。ある時、[[アポローン]]にそれを嘲られ、復讐としてアポローンを金の矢で、たまたまアポローンの前に居た[[ダプネー]]を鉛の矢で撃った。アポローンはダプネーへの恋慕のため、彼女を追い回すようになったが、ダプネーはこれを嫌って逃れた。しかし、いよいよアポローンに追いつめられて逃げ場がなくなったとき、彼女は父に頼んでその身を[[ゲッケイジュ|月桂樹]]に変えた(ダプネー daphne とはギリシア語で、月桂樹という意味の普通名詞である)。このエピソードが示す[[アレゴリー|寓意]]は、強い[[理性]]に凝り固まった者は[[恋愛]]と言う物を蔑みがちだが、自らの激しい恋慕の前にはその理性も瓦解すると言う事である。