=== ウルクの大杯 ===
高さ1m強、石灰岩で造られた大杯。ドイツ隊によって発見され、イラク博物館に展示されていた<ref>前川和也『図説メソポタミア文明』p.6</ref>。最上段には都市の支配者が最高神イナンナに献納品を携え訪れている図像が描かれ、最下段には[[チグリス]]と[[ユーフラテス]]が、その上に主要作物、羊のペア、さらに逆方向を向く裸の男たちが描かれている<ref>前川和也『図説メソポタミア文明』p.8</ref>。図像はイナンナと[[ドゥムジ]]の「聖婚」を示し、当時の人々が豊穣を願う性的合一の儀式を国家祭儀にまで高めていた様子を教えている<ref>前川和也『図説メソポタミア文明』p.9</ref>。
== 私的解説 ==
イナンナが時に裸体で描かれることは、「黄泉の国での姿」を暗示しているといえようか。(正常とは逆の姿、ということで)
== 参考文献 ==