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430 バイト追加 、 2022年2月20日 (日) 18:58
本来の「竹取説話」は、「小さ子」的な女神に親切にしてくれる翁夫妻に対する報恩譚に、女主人公が直接求婚者達に難題を出す「難題婿」の要素と、鶴女房的な「見るな」の禁忌譚の要素を組み込んだ物語だろうと思われる。
平安時代の高貴な女性はめったに人前に姿を表すものではないので通常は見ることができないものだし、鶴女房のように人間のふりをしていたのかもしれない。しかし、天皇にその正体を見破られてしまった(天皇には直接会わないわけにいかない、正体(真名)を尋ねられれば答えないわけにいかない、からである)ので、鶴女房のように魔法が解けて、本来あるべき場所に戻らざるを得なかった、というのが本来の物語だったではないか、と考える。本来前半は難題婿の要素が含まれた「たまご姫」的物語、後半は「こびとのチュルリヴィルリ」的な物語だったと思われる。魔女の要素が欠けて、自分から失踪する「とくさむすめ」のようなもの。主人公の所業が気に入らなくて女主人公が失踪するモチーフは西欧の「ラ・ラメー」にもみられる。
 
==== まとめ ====
「不死の霊薬」の窃盗と逃走には「女性」が絡むもののように思われる。ガルダの母は、賭けに負けて奴隷になるという罰を受けている。嫦娥は夫の罪に連座する形で地上に追放されるという罰を受けた。いずれも物語の結末では霊性を取り戻すが、ガルダの母ヴィナターと嫦娥ではその方法が異なる。
== 参考文献 ==

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