古くは「天狗が月を蝕む(天狗蝕月)」という言い伝えがあり、例えば明代の『洪山中碑文』には「景光年間、天狗が月を蝕み、'''玄武竜と野戦した'''」と始まっている。 明の代の「洪順楚の歌」には、「景康の年、犬が月を食った」という前置きがある。李氏朝鮮時代の李忠武公の亀甲船の歌には「天狗は月を蝕み、海は疲弊し、風は万里を断つ。」とある。
韓国では、犬は満月と相性が悪いと言われているため、満月の日には犬に餌を与えない<ref name="韓國的民俗與文化">扈貞煥, 《韓國的民俗與文化》, 2002-10, 台灣商務出版社, 台灣, isbn:9570521163</ref>。ビルマの伝説では、月が天狗に飲み込まれたのは、死者を蘇らせ、病人を癒すために主人の臼と杵を盗んだからだと言われている<ref name="缅甸文化综论">李谋, 《缅甸文化综论》, 2002-08, 北京大学出版社, 中國, isbn:9787301058312</ref><ref group="私注">臼と杵は「[[不老不死の薬]]」を作るのに必要なのである。</ref>。