あるときアクタイオーンはキタイローン山のガルガピアの谷間で<ref name=Ov_Me_3 /><ref name=Hy_181 />、狩り仲間とともに<ref name=Ov_Me_3>オウィディウス『変身物語』3巻。</ref>、自分の手で育てた<ref name=Eu_Ba>エウリーピデース『バッコスの信女たち』。</ref>50匹の'''猟犬'''を率いて狩りに興じていた<ref name=Ap_3_4_4 />。アクタイオーンは狩りの成果が良かったので一時狩りを休止し<ref name=Ov_Me_3 />、猟犬を休ませるために泉を探して歩いた<ref name=Hy_181 />。
ところがガルガピアの谷間は[[アルテミス]]に捧げられた聖域であり、ちょうど谷の一番奥まった場所にある'''洞窟'''に湧き出している泉<ref group="注釈">ヒュギーヌスによれば泉の名前はパルテニオスの泉。</ref><ref name=Hy_181 />で狩りに疲れた[[アルテミス]]が従者たちとともに水浴びをしていた<refgroup="私注">「水浴びをする乙女たち」とは羽衣系の物語を思わせる。</ref>。そうとも知らずにアクタイオーンは洞窟に入っていき<ref name=Ov_Me_3 />、[[アルテミス]]の入浴中の裸体を誤って目撃してしまった<ref name=Ov_Me_3 /><ref name=Ap_3_4_4 /><ref name=Hy_181 />。このため女神の逆鱗に触れ、女神の裸を見たと言いふらすことが出来ないように'''[[シカ|鹿]]'''の姿に変えられ<ref name=Ov_Me_3 /><ref name=Hy_181 />、さらに彼の猟犬たちを狂わせ<ref name=Ap_3_4_4 />、アクタイオーンにけしかけた<ref name=Hy_181 />。アクタイオーンは水面に映った自分の姿に驚いたが、口から出てくるのはうめき声だった。アクタイオーンはテーバイの王宮に帰るべきか、森の中に隠れているべきか迷ったあげく、猟犬たちに見つかり食い殺された<ref name=Ov_Me_3 />。
===死の異説===
しかしアクタイオーンにとってキタイローンは狩りに興じた土地というだけでなく、この土地の興隆に関わった英雄でもあったらしい。[[プルタルコス]]によるとアクタイオーンは、アンドロクラテース、[[レウコーン]]、[[ペイサンドロス (ギリシア神話)|ペイサンドロス]]、ダモクラテース、ピュプシオン、[[ポリュエイドス]]とともに[[プラタイア]]を興した7人の英雄の1人であり、[[ペルシア戦争]]の[[プラタイアの戦い]]の際に、ギリシア軍は[[デルポイ]]の神託に従って[[ゼウス]]、[[キタイローン]]の[[ヘーラー]]、[[パーン]]、スフラギディオンの[[ニュムペー]]に誓約を立て、アクタイオーンら7人の英雄に犠牲を捧げて戦い、勝利したと伝えられる<ref>プルタルコス「[[アリステイデース]]伝」11。</ref>。
== 脚注 ==
===注釈===
{{reflist|group="注釈"}}
===脚注===
{{Reflist|2}}
== 参考文献 ==
* [[ケートゥ]]:インド神話でアクタイオーンに相当する神。
{{ギリシア神話}}== 注釈 ==<references group="注釈"/> == 私的注釈 ==<references group="私注"/> == 参照 ==
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[[Category:ギリシア神話]]