2,602 バイト追加
、 2022年10月21日 (金) 22:51
'''ラーフ''' (Rāhu) は、インド神話に登場する、4本の腕<ref name="菅沼p340" />と1本の尾<ref name="ローズ2004p452">ローズ,松村訳 2004, p. 452.</ref>をもつ[[アスラ]]である<ref name="菅沼p340">菅沼編 1985, p. 340.</ref>。その名は「捕らえる者」を意味する<ref>沖田 2013, p. 560.</ref>。
ラーフはまた、インドの天文学におけるナヴァ・グラハという9つの惑星(九曜)の1つ'''羅睺'''(らごう)である。
== 神話 ==
神話によると、[[乳海攪拌]]のあと、神々とアスラは不死の霊薬[[アムリタ]]をめぐって争い、[[アムリタ]]は神々の手にわたった。神々は集まって[[アムリタ]]を飲んだが、その中に'''ラーフ'''というアスラが神に化けて[[アムリタ]]を口にした。それを[[スーリヤ|太陽]]と[[チャンドラ (インド神話)|月]]が発見し、[[ヴィシュヌ]]神に知らせた。[[ヴィシュヌ]]神は円盤([[チャクラム]])を投げてラーフの首を切断したが、'''ラーフの首は不死になってしまった'''<ref name="菅沼p340" /><ref name="沖田p560-561">沖田 2013, pp. 560-561.</ref>。ラーフの首は天に昇り、告口したことを怨んで[[太陽]]と[[月]]を飲み込んでは日食や月食を起こす悪星になったという<ref name="菅沼p340" /><ref name="沖田p560-561" />。月が毎月1回欠けるのもラーフの仕業とされることがある<ref name="ローズ2004p452" />。
ラーフは[[ヴィプラチッティ]]と[[シンヒカー]]の子とされる。ラーフの息子達は[[ケートゥ]]という32の[[彗星]]で、彼らが空に現れるのは凶兆だとされた<ref name="菅沼p340" />。
== 参考文献 ==
* {{Cite book |和書 |author=沖田瑞穂 |editor=[[松村一男]]他編 |title=神の文化史事典 |publisher=[[白水社]] |date=2013-02 |chapter=ラーフ |pages=pp. 560-561 |isbn=978-4-560-08265-2 |ref=沖田 2013 }}
* {{Cite book |和書 |editor=[[菅沼晃]]編 |title=インド神話伝説辞典 |publisher=[[東京堂出版]] |date=1985-03 |chapter=ラーフ |pages=p. 340 |isbn=978-4-490-10191-1 |ref=菅沼 1985 }}
* {{Cite book |和書 |last=ローズ |first=キャロル |others=松村一男監訳 |title=世界の怪物・神獣事典 |date=2004-12-07 |publisher=[[原書房]] |isbn=978-4-562-03850-3 |chapter=ラーフ |page=p. 452 |ref=ローズ,松村訳 2004 }}
== 参照 ==
<references />
{{デフォルトソート:らあふ}}
[[category:インド神]]
[[category:饕餮]]