トートは、魔法に通じておりイシスに数多くの呪文を伝えた。病を治す呪文も熟知していることから医療の神の面もある。
====ヘルメースとヘルマー ====
[[Image:Perseus Medusa Louvre CA795.jpg|thumb|最古の彫刻の一つ<ref>Gantz, 541.</ref>、ペルセウスがタラリアを身につけ、キビシスを肩から提げ、メドゥーサを殺害するために顔を背ける様子が描かれている。ピトスのレリーフ。紀元前660年頃。ルーヴル美術館所蔵。]]
[[Image:0007MAN-Herma.jpg|thumb|古代ギリシャのヘルマ(ヘルメス柱像)。ペニスが壊されていないもの。]]
ヘレニズム時代(紀元前4世紀~1世紀)に、エジプトのトート神と融合して信仰されるようになった。
====モイラ・運命と秩序の女神 ====
'''モイラ'''('''Μοῖρα''', ラテン翻字:Moira)は、ギリシア神話における「運命の三女神」である。幾つかの伝承があるが、クロートー、ラケシス、アトロポスの3柱で、姉妹とされる。
最初は単数で一柱の女神であったが、後に複数で考えられ、三女神で一組となり、複数形でモイライ(Moirai)と呼ばれる。
モイライはゼウスの権威に従っており、ゼウスは彼女達に、物事の自然の秩序が尊重されるべく計らうよう命じたとされている。しかし、トロイア戦争の物語においてはゼウスがモイライの決定に逆らえないことが示唆されている<ref>マイケル・グラント、ジョン・ヘイゼル『ギリシア・ローマ神話事典』566頁。</ref>。この様に神々と運命との関係はしばしば矛盾に陥っており、ゼウスは時に運命を支配しているようであり、時に運命の決定に従っているようにも描写されている<ref>高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』290頁。</ref>。
== 参考文献 ==