なお、日本国内の諸説から離れて比較神話学の立場から見た場合、世界的に太陽神は男神より[女神とされることが多かったという指摘もある。詳細は「太陽神」の項目を参照のこと。太陽女神(あるいは、女神とされることもある太陽神)の例としては、[[ソール (北欧神話)|ソール]]、[[サウレ]]、[[シャマシュ]]、[[シャプシュ]]、[[マリナ (イヌイット神話)|マリナ]]、[[義和|羲和]]、[[トカプチュプカムイ]]などがある。
一方日本神話をギリシャ神話やローマ神話と同じ性格の「神話」・「虚構」と位置づけることに反対し、上古東アジアの神話、習俗、祭祀の事情から男神であったとする説もある。「地域移動」を高所・天からの降下(天降り・天孫降臨)と受けとめる考え方があったからとされる。日本の上古支配氏族である天孫族(天皇家や高天原起源の諸豪族)高句麗王家では、始祖の[[朱蒙]]が日光に感精した河伯の娘から卵で産まれたという伝承をもつ。日本と高句麗(扶余)との間には、王者の収穫祭が即位式に結びつく点、穀物起源神話や王者の狩猟の習俗などで、両者の王権文化は多くの共通点をもっており、この他、朝鮮半島では例として[[天日槍命]]関係の伝承に見るように、朝鮮半島では日光により感精し卵から始祖が誕生する卵生神話が存在し、始祖の卵生伝承も朝鮮半島に多く、日本にも僅かであるが伝わっていたとされる。『姓氏録』などの記録において、女性を始祖とする氏族が一つも記載されていないことも、天照大御神が女神たりえなかった根拠とする見方がある<ref>宝賀寿男「[http://wwr2.ucom.ne.jp/hetoyc15/kodaisi/amateru1.htm 天照大神は女性神なのか]」『古樹紀之房間』、2010年。</ref><ref group="私注">日光感精説話は「日光感精」と「卵胎生」の両方の要素を示す必要性はない、と考える。「日光感精」は男性(父親)が太陽なのであり、卵(太陽)を生むパターンは母親が太陽であり、卵は太陽から別れた「子供の太陽」の象徴だからである。中国では、母親が鳥の卵を飲んで子供を生む話が多いが、これは中庸的であって、卵は「太陽」の象徴なのだが、父親が太陽のとき、母親は卵(太陽の精)を体内に取り混んで感精して子供を生む。「卵を飲む」話と「日光感精」は意味としては同じなのである。日本神話では、賀茂氏の一族の玉依姫が丹塗りの矢により妊娠する話がある。玉依姫自身が、まず太陽(玉)の化身なのである。そのため、夫が火雷神に変更されているが、夫の精である丹塗りの矢に感精して子供を生む話であるので、北東アジアの「感精懐胎説話」ととして、みな「同じ種類の話」とでき得る。広い意味での「日光感精説話」が日本にないわけではない。語られる地方によって特色が少しずつ異なるだけである。日光感精説話は「日光感精」と「卵胎生」の両方の要素を示す必要性はない、と考える。「日光感精」は男性(父親)が太陽なのであり、卵(太陽)を生むパターンは母親が太陽であり、卵は太陽から別れた「子供の太陽」の象徴だからである。中国では、母親が鳥の卵を飲んで子供を生む話が多いが、これは中庸的であって、卵は「太陽」の象徴なのだが、父親が太陽のとき、母親は卵(太陽の精)を体内に取り混んで感精して子供を生む。「卵を飲む」話と「日光感精」は意味としては同じなのである。日本神話では、賀茂氏の一族の玉依姫が丹塗りの矢により妊娠する話がある。玉依姫自身が、まず太陽(玉)の化身なのである。そのため、夫が火雷神に変更されているが、夫の精である丹塗りの矢に感精して子供を生む話であるので、北東アジアの「感精懐胎説話」として、みな「同じ種類の話」とでき得る。広い意味での「日光感精説話」が日本にないわけではない。語られる地方によって特色が少しずつ異なるだけである。</ref>。
一方、これは朝鮮半島民族の影響下にあったためであり、卵生伝承は日本ではシベリア系北方民族と関わりがあったアイヌの神話の中に見られるが日本神話においては<s>見あたらない</s>とする説もある。