差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
424 バイト追加 、 2022年10月7日 (金) 08:56
==変身譚として==
この物語には天稚彦、長者の末娘ともに変身する描写が存在している。「長者の末娘」の嫁入りには人身御供としての意味が含まれると考える(管理人)。また「長者の末娘」は[[小さ子]]ともいえる。ともいえる。記紀神話との関係からいえば、「長者の末娘」は「'''[[下光比売命]]'''」といえる。記紀神話との対比の考察は管理人が行ったものである。
===天稚彦の変身=======蛇⇒美男子====天稚彦は初めは恐ろしい蛇の姿で登場するが、長者の末娘が蛇の頭を切ることで美男子の姿に変身する。天稚彦は初めは恐ろしい蛇の姿で登場するが、長者の末娘が蛇の頭を切ることで美男子の姿に変身する。記紀神話では[[天若日子]]の死と[[阿遅鉏高日子根神]]への変化に相当する。長者の末娘([[下光比売命]])には、死者を蘇生させる蘇生神(医薬神)としての性質がある、とみなされていたことが分かる。これは[[西王母型女神]]の性質の一つといえる。
<!--古事記の[[八俣遠呂智]]のように、異形の存在に若い娘が嫁として、あるいは生贄として捧げられるエピソードは他の作品でも見られるが、最終的に異形の存在は退治されてしまう展開が大半で、上記の[[八俣遠呂智]]もその例の一つである。
しかし天稚彦草子の場合は異形であった存在が人の姿となって、捧げられた娘と結ばれて次の場面へと続いてゆくという、一風変わった展開を見せている。
異形の存在に人間の娘が嫁入りする典型的な異種婚姻譚の形式をとると同時に、女性の心の成長を描いた場面でもある。異形の存在に人間の娘が嫁入りする典型的な異種婚姻譚の形式をとると同時に、女性の心の成長を描いた場面でもある。(なんのことだろう? by 管理人)-->
「蛇の頭を切れ」というのは、娘の結婚への決断を迫るものであり、娘が決断をし蛇の頭を切った結果、幸せがもたらされるのである<ref>天稚彦物語と女性の心の発達 253頁-254頁(大阪教育大学保健管理センター)</ref><ref group="私注">結婚するたびにどの花嫁も夫の首を切り落としていたら、心が成長している、と言われるのだろうか??</ref>。
===== 私的解説 =====
社会的な身分関係では、神である天稚彦の方が、人間である'''長者の末娘'''よりも高いといえる。これは[[プシューケー|クピードーとプシューケー]]に似た構造である。天稚彦草子では、女主人公が主人公の「'''首を切る'''」と主人公が蛇から人へ変化する。これはかつては女主人公が'''格の高い女神'''であって「([[下光比売命]])であって「'''死と再生'''」を司り、生贄に捧げられた男性(夫)の命を奪うし、別のものに化生させる、という思想の名残であると思う。日本ではこのような女神を九頭竜とか御社宮司神とか乙姫と言ったのではないか、と個人的には考える。いわゆる[[女媧型女神]]である。」を司り、生贄に捧げられた男性(夫)の命を奪うし、別のものに生き返らせて化生させる、という思想の名残であると思う。医薬神の一種と考えれば、[[プシューケー|クピードーとプシューケー西王母型女神]]と比べれば、天稚彦草子の方が、女主人公に、このような「かつての格の高い女神」の姿が残されているように思う。ただし、全体としてはと言うべきか。エジプト神話の[[啓思想イシス]]1-1型に基づく変換が行われている、といえる。のような女神といえる。
====娘(人間)⇒脇息====

案内メニュー