素戔嗚尊は計りありて毒の酒を釀(か)み、以ちいて飲ませた。八岐大蛇は酔いて睡(ねむ)る、とある。
そこで素戔嗚尊は蛇韓鋤之剣(おろちのからさびのつるぎ)を以ちて、頭を斬り、腹を斬る。その尾を斬った時に剣の刃が少し欠た。故に尾を裂きて看るとそこにはひとふりの剣があった。名を草薙剣と言う。この剣は昔、素戔嗚尊の許(もと)に在ったもので、今は尾張國に在る。その素戔嗚尊が八岐大蛇を断ちし剣は、今に[[吉備国|吉備]](きび)の神部(かむべ)が許に在る。出雲の簸(ひ)の川上の山、これなり、とある。そこで素戔嗚尊は蛇韓鋤之剣(おろちのからさびのつるぎ)を以ちて、頭を斬り、腹を斬る。その尾を斬った時に剣の刃が少し欠た。故に尾を裂きて看るとそこにはひとふりの剣があった。名を草薙剣と言う。この剣は昔、素戔嗚尊の許(もと)に在ったもので、今は尾張國に在る。その素戔嗚尊が八岐大蛇を断ちし剣は、今に吉備(きび)の神部(かむべ)が許に在る。出雲の簸(ひ)の川上の山、これなり、とある。
== 解釈 ==
「[[洪水]]の[[化身]]」などと解釈されることがある。オロチは水を支配する竜神を、クシナダヒメは稲田を表すと見做した説である{{Sfn|「洪水の化身」などと解釈されることがある。オロチは水を支配する竜神を、クシナダヒメは稲田を表すと見做した説である<ref>戸部|, 2003|pp=66, pp66-67}}</ref>。
物理学者の[[寺田寅彦]]は[[溶岩流]]を連想させると述べている物理学者の寺田寅彦は溶岩流を連想させると述べている<ref>[[寺田寅彦]]『寺田寅彦『[https://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2357_13804.html 神話と地球物理学]』 ([[青空文庫]])</ref>。それにちなんで、ヤマタノオロチが「野だたら」製鉄で炉から流れ出した銑鉄を表しており、婚姻は一族を支配下に治めたことを表現しており、よって、ヤマタノオロチの討伐は「野だたら」製鉄をする一族を支配下に治めて鉄剣を献上させたことを表現しているという説もある。実際、出雲近郊の山間部で時代の特定できない「野だたら」の遺跡が数多く見つかっている。
== 伝承 ==
[[長野県]][[佐久市]]常和の山田神社長野県佐久市常和の山田神社<ref>{{Cite web |title=山田神社 |url=, http://www.nagano-jinjacho.jp/shibu/03tousin/03minamisaku/1026.htm |publisher=, 長野県神社庁 |website=, 公式ウェブサイト |accessdate=, 2019-10-18 }} , 1903年(明治18年)に宗像明神から山田神社へと改称された。</ref>は、ヤマタノオロチとゆかりがあるという蛇石(へびいし)を祭っている<ref name="佐久市_20150210">{{Cite web |author=佐久市役所 建設部 建築住宅課 |date=, 2015年2月10日更新 |title=, 佐久市景観重要建造物第1号 - 景観重要建造物、景観重要樹木 |url=, http://www.nagano-jinjacho.jp/shibu/03tousin/03minamisaku/1026.htm |publisher=, 佐久市 |website=公式ウェブサイト |accessdate=, 2015-10-26 }}</ref>。八岐大蛇が[[素戔嗚尊。八岐大蛇が素戔嗚尊]]に退治された時、その[[魂]]が[[石]]の形で留まったものとされ退治された時、その魂が石の形で留まったものとされ<ref name="kisho3">{{Cite book|和書|author=井出道貞|authorlink=井出道貞 |title=, 信濃奇勝録 巻之三 |url={{, NDLDC|:765066}} |date=, 1887年4月 |publisher=, 井出通 , |page=三ノ十二 }}page三ノ十二 </ref>、蛇石の上に[[蛙、蛇石の上に蛙を置いたところ自然と消失したり、石が年々大きさを増し、祠を作って覆ったがその祠を壊して出てきたため、土地の産神]]を置いたところ自然と消失したり、[[石]]が年々大きさを増し、[[祠]]を作って覆ったがその祠を壊して出てきたため、土地の[[産土神|産神]]として祭ったところ大きくなることはなくなったという[[伝説]]がある{{Sfn|として祭ったところ大きくなることはなくなったという伝説がある<ref>藤沢|, 1917|pp=359, pp359-360}}</ref>。
[[須佐神社 (出雲市)|須佐神社]]には、ヤマタノオロチの骨とされる物が納められている。須佐神社には、ヤマタノオロチの骨とされる物が納められている。
== 参考文献 ==
== 関連項目 ==
* [[猿田彦]]
* [[猿神]]
== 外部リンク ==