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『'''美女と野獣'''』(びじょとやじゅう、''La Belle et la Bête'')は、フランスの[[異類婚姻譚]]である。1740年に[ガブリエル=シュザンヌ・ド・ヴィルヌーヴ]](ヴィルヌーヴ夫人、{{interlang|fr|Gabrielleである。1740年にガブリエル=シュザンヌ・ド・ヴィルヌーヴ(ヴィルヌーヴ夫人、Gabrielle-Suzanne de Villeneuve}})によって最初に書かれた。現在広く知られているのはそれを短縮して[[1756年]]に出版された、[[ジャンヌ=マリー・ルプランス・ド・ボーモン]Villeneuve)によって最初に書かれた。現在広く知られているのはそれを短縮して1756年に出版された、ジャンヌ=マリー・ルプランス・ド・ボーモン](ボーモン夫人{{interlang|fr|Jeanneボーモン夫人Jeanne-Marie Leprince de Beaumont}})版である。Beaumont)版である。
== あらすじ ==
=== ボーモン版 ===
ヴィルヌーヴ版から大幅に短縮されており、全体のボリュームはヴィルヌーヴ版の1/9ほどになっている<ref name="ref1">{{Cite |和書 | author = ガブリエル=シュザンヌ・ド・ヴィルヌーヴ | translator = , 藤原真実 | title = , 美女と野獣[オリジナル版] | date = , 2016 | publisher = , 白水社 | , isbn = : 4560095256 | ref = harv }}, 訳者あとがきより</ref>。野獣編以降の展開は全て削除され、ラ・ベル編自体も描写はかなり簡素化されている。登場人物も商人の6人の息子と6人の娘がそれぞれボーモン版では3人ずつになるなど減らされたり、設定が変更されたりしている。物語自体もヴィルヌーヴ版はどちらかと言えば大人向けであるのに対し、ボーモン版は童話として再構成され、教育的な部分がより強調されている。
ヴィルヌーヴによるオリジナル版は万人受けする内容とは言い難く、後にボーモン版が登場するまでは『美女と野獣』は無名であった。ボーモンによって書き直された『美女と野獣』はたちまち大ヒットとなり、世界中で広く愛読されるようになった。後世の書籍や派生作品は、ほとんどがこのボーモン版を土台にしたものである<ref name="ref1" />。
; [[夏の庭と冬の庭]]{{weight|normal|(''{{de|Von den Sommer- und Wintergarten}}'')}}
: [[グリム童話]](初版から6版まで)の1編。
 
=== 映画 ===
; [[美女と野獣 (1946年の映画)|美女と野獣]]{{weight|normal|(''{{fr|La Belle et la Bête}}'')}}
: [[1946年]]フランス。[[ジャン・コクトー]]監督。
; [[美女と野獣 (1991年の映画)|美女と野獣]]{{weight|normal|(''{{en|Beauty and the Beast}}'')}}
: [[1991年]][[アメリカ合衆国|アメリカ]]。{{仮リンク|ゲーリー・トゥルースデイル|en|Gary Trousdale}}、{{仮リンク|カーク・ワイズ|en|Kirk Wise}}監督。[[ウォルト・ディズニー・カンパニー|ウォルト・ディズニー]]制作のアニメーション映画。
; [[美女&野獣]]{{weight|normal|(''{{en|Beauty and the Beast}}'')}}
: [[2009年]][[オーストラリア]]。{{仮リンク|デヴィッド・リスター|en|David Lister (director)}}監督。
; [[美女と野獣 (2014年の映画)|美女と野獣]]{{weight|normal|(''{{fr|La Belle et la Bête}}'')}}
: [[2014年]]フランス。[[クリストフ・ガンズ]]監督。
; [[美女と野獣 (2017年の映画)|美女と野獣]]{{weight|normal|(''{{en|Beauty and the Beast}}'')}}
: [[2017年]]アメリカ。ウォルト・ディズニー制作の劇場アニメ『[[美女と野獣 (1991年の映画)|美女と野獣]]』の実写映画版<ref>{{cite news|url=https://natalie.mu/eiga/news/205661|title=ディズニー「美女と野獣」実写版は2017年4月公開、ビジュアル解禁|newspaper=映画ナタリー|date=2016-10-18|accessdate=2020-11-10}}</ref>。
 
=== テレビドラマ ===
; 美女と野獣{{weight|normal|(''[[w:Beauty and the Beast (1976 TV film)|Beauty and the Beast]]'')}}
: [[1976年]]アメリカ。[[ホールマーク・ホール・オブ・フェイム]]制作。[[ジョージ・C・スコット]]、[[トリッシュ・ヴァン・ディヴァー]]出演。
; [[フェアリーテール・シアター]]{{weight|normal|(''[[w:Faerie Tale Theatre|Shelley Duvall's Faerie Tale Theatre]]'')}}
: [[1984年]]アメリカ。[[シェリー・デュヴァル]]がホストのオムニバスドラマとして放送されていた同ドラマの1エピソードとして映像化された。[[ロジェ・ヴァディム]]監督。[[スーザン・サランドン]]、[[クラウス・キンスキー]]、[[アンジェリカ・ヒューストン]]出演。
; 美女と野獣{{weight|normal|(''[[w:Beauty and the Beast (1987 TV series)|Beauty and the Beast]]'')}}
: [[1987年]] - [[1990年]]アメリカ。[[CBS]]で3シーズンにわたり放送。日本でも[[NHK衛星第2テレビジョン|NHK BS2]]などで放送された。[[リンダ・ハミルトン]]、[[ロン・パールマン]]出演。
; 美女と野獣{{weight|normal|(''{{de|[[:de: Die Schöne und das Biest (2012)|Die Schöne und das Biest]]}}'')}}
: [[2012年]][[ドイツ]]/[[オーストリア]]。{{仮リンク|マーク・アンドレアス・ボーチャート|de|Marc-Andreas Bochert}}監督。[[第2ドイツテレビ]]を中心に[[メルヘン]]シリーズの1作として作成され、[[クリスマス]]に放映された。日本では[[GYAO!]]が日本語字幕で提供。
 
=== 音楽 ===
; [[マ・メール・ロワ]]{{weight|normal|(''{{fr|Ma Mère l’Oye}})}}
: 1910年頃。[[モーリス・ラヴェル]]による[[ピアノ]][[連弾]][[組曲]]。この組曲の第4曲が「美女と野獣の対話」である。
; 美女と野獣{{weight|normal|(''[[w:Beauty and the Beast (David Bowie song)|Beauty and the Beast]]'')}}
: 1977年。イギリスのミュージシャン、[[デヴィッド・ボウイ]]の11枚目のアルバム『[[英雄夢語り (ヒーローズ)]]』(原題:"Heroes")収録。
 
=== バレエ ===
; [[マ・メール・ロワ]]{{weight|normal|(''{{fr|Ma Mère l’Oye}})}}
: ラヴェルのピアノ曲をバレエ用に編曲。[[1912年]]に[[J・ユガール]]振付でパリで上演された。
; マ・メール・ロワの物語{{weight|normal|(''{{fr|Contes de Ma Mère l’Oye}}'')}}
: [[1915年]]、[[パリ国立オペラ|パリ・オペラ座バレエ]]でラヴェルの曲に[[L・スターツ]]振付で上演された。
; 美女と野獣{{weight|normal|(''{{en|Beauty and the Beast}}'')}}
: [[1949年]]。全1幕。[[ジョン・クランコ|J・クランコ]]振付。英国[[サドラーズウェルズ劇場|サドラーズ・ウェルズ劇場]]バレエ団 (現[[バーミンガム・ロイヤル・バレエ団]])。前述[[モーリス・ラヴェル|M・ラヴェル]]による組曲を用いたもの。[[パ・ド・ドゥ]]を拡大したような構成で、クランコの最初期の作品の一つ。
; 美女と野獣{{weight|normal|(''{{en|Beauty and the Beast}}'')}}
: [[1969年]]。全2幕。[[:en:Peter Darrell|P・ダレル]]振付、T・ムスグレイブ作曲(新規作曲)。英国スコッティッシュ・バレエ団。その後ドイツ版も作られた。
; 美女と野獣{{weight|normal|(''{{en|Beauty and the Beast}}'')}}
: [[2003年]]。 序章つき全2幕。[[デヴィッド・ビントレー]]振付、グレン・ビュアー作曲(新規作曲)。[[バーミンガム・ロイヤル・バレエ団]]。レパートリーとして定着しており頻繁に再演されている。2008年1月に同バレエ団の来日公演が行われ、[[佐久間奈緒]]がベル役を踊った。
 
=== 舞台 ===
; オペラ『美女と野獣』
: 作曲:[[水野修孝]]、台本:[[大久保昌一良]]。1989年初演<ref>[https://opera.tosei-showa-music.ac.jp/search/Record/PROD-01092 昭和音楽大学オペラ研究所 オペラ情報センター]</ref>。
; ミュージカル『美女と野獣』
: {{main|美女と野獣 (ミュージカル)}}
; ミュージカル『バラの国の王子』〜ボーモン夫人作「美女と野獣」より〜
: [[2011年]]3月から5月に[[宝塚歌劇団]][[月組]]公演として、[[宝塚大劇場]]と[[東京宝塚劇場]]で上演。脚本・演出は[[木村信司]]が担当。主演は[[霧矢大夢]]。
; [[システィーナ歌舞伎]]『美女と野獣』
: 2016年2月に[[大塚国際美術館]]システィーナホールで上演。作・演出は[[水口一夫]]が担当<ref>{{cite web|url=https://www.oricon.co.jp/news/2062757/full/|title=愛之助で『美女と野獣』歌舞伎化「なんの役かわからない…」|publisher=ORICON STYLE|date=2015-11-24|accessdate=2020-11-10}}</ref>。
 
=== 舞踏 ===
; 宿納森{{weight|normal|(すくなむい)}}の獅子{{weight|normal|<ref>{{Cite web |url=https://www.nt-okinawa.or.jp/index.php?option=com_theater&act=look&task=view&ID=291/ |title=組踊公演「宿納森の獅子」 |publisher=[[国立劇場おきなわ]] |date= |accessdate=2005-01-01 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20160301214843/http://www.nt-okinawa.or.jp/index.php?option=com_theater&act=look&task=view&ID=291/ |archivedate=2016-03-01}}</ref><ref>{{Cite web |url=http://www.okigei.ac.jp/gakubu/ryugei43.html |title=第15回 琉球芸能定期公演 |publisher=[[沖縄県立芸術大学]] |date= |accessdate=2005-01-01 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20160307001933/http://www.okigei.ac.jp/gakubu/ryugei43.html |archivedate=2016-03-07}}</ref>}}
: 沖縄の[[組踊]]の立方・[[嘉数道彦]]が2004年、[[沖縄県立芸術大学]]の大学院の修士演奏として、同作品原作のディズニー映画に構想を借りて製作した新作組踊。
: ディズニー映画に構想を借りた作品であるが、その内容は現存する組踊の大部分の例に漏れず、[[仇討]]物である。
: この作品は、組踊の役で最も身分の低い役・間の者(マヌムン)に、新たな人物像を創り出す試みがなされた組踊である。現存する組踊の中の間の者は、ほとんど端役か上演時間の長い作品で、前半のあらすじを登場人物のものまねを交えながら語る道化役程度の扱いでしかないが、この作品ではディズニー映画でおなじみの、おしゃべりで陽気なサブキャラを髣髴とさせる人物として描かれている。特に、陽気な人物像は地謡の楽曲でも表現されている。
: また、映画の名場面でもある『美女と野獣のワルツ』のシーンも[[琉球舞踊]]の打組踊り風にアレンジされて取り入れられており、さらにその場面のための地謡の新曲が書き下ろされている。
: なお、この組踊の作者の嘉数は、初演からその間の者役である板良敷(いたらしち)のバーチー(おばさん)を演じている。
== 日本語訳 ==

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