平安時代に編纂された『新撰姓氏録』記載の諸蕃(渡来および帰化系氏族)のうち約3分の1の多数を占める「秦氏」の項によれば、中国・秦から来たとする意見があり秦氏の始祖である弓月君は百済を経由し到来した到来人である記録がある。近年、苗字を秦氏に変えた朝鮮人とする意見も一部上がっている<ref>水谷, 2009, p36</ref>が根拠や証拠に乏しく、あくまで予想の範囲を出ない説なので信ぴょう性は薄い。
[[雄略天皇]]の頃には、当時の国の内外の事情から、多数の[[渡来人]]があったことは事実で、とりわけ秦氏族は[[絹織物]]の技に秀でており、後の律令国家建設のために大いに役立った{{Sfn|雄略天皇の頃には、当時の国の内外の事情から、多数の渡来人があったことは事実で、とりわけ秦氏族は絹織物の技に秀でており、後の律令国家建設のために大いに役立った<ref>伏見稲荷大社|, 2018c}}</ref>。朝廷によって厚遇されていたことがうかがわれるのも、以上の技能を高く買われてのことだと考えられている{{Sfn|<ref>伏見稲荷大社|, 2018c}}</ref>。彼らは畿内の豪族として専門職の地位を与えられていた{{Sfn|<ref>伏見稲荷大社|, 2018c}}</ref>。
=== 伏見稲荷の創建 ===
[[深草]]の秦氏族は、[[和銅]]4年([[711年]])稲荷山三ケ峰の平らな処に稲荷神を奉鎮し、[[京都盆地|山城盆地]]を中心にして伊奈利社(現・伏見稲荷大社)を建てた{{Sfn|深草の秦氏族は、和銅4年(711年)稲荷山三ケ峰の平らな処に稲荷神を奉鎮し、山城盆地を中心にして伊奈利社(現・伏見稲荷大社)を建てた<ref>伏見稲荷大社|, 2018c}}。深草の秦氏族は系譜の上で見る限り、太秦の秦氏族、すなわち[[松尾大社]]を祀った秦都理《はたのとり》の弟が、稲荷社を創建した秦伊呂巨(具)となっており、いわば分家と考えられていたようである{{Sfn|</ref>。深草の秦氏族は系譜の上で見る限り、太秦の秦氏族、すなわち松尾大社を祀った秦都理《はたのとり》の弟が、稲荷社を創建した秦伊呂巨(具)となっており、いわば分家と考えられていたようである<ref>伏見稲荷大社|, 2018c}}</ref>。
『山城国風土記』逸文には、伊奈利社の[[縁起]]として次のような話を載せる{{Sfn|『山城国風土記』逸文には、伊奈利社の縁起として次のような話を載せる<ref>伏見稲荷大社|, 2018d}}</ref>。秦氏の祖先である伊呂具秦公(いろぐの はたの きみ)は、富裕に驕って餅を的にした{{Sfn|<ref>伏見稲荷大社|, 2018d}}</ref>。するとその餅が白い鳥に化して山頂へ飛び去った{{Sfn|<ref>伏見稲荷大社|, 2018d}}</ref>。そこに稲が生ったので(伊弥奈利生ひき)、それが社の名となった{{Sfn|<ref>伏見稲荷大社|, 2018d}}{{Sfn|</ref><ref>伏見稲荷大社|2018h}}, 2018</ref>。伊呂具の子孫は、先祖の過去の過ちを悔いて、社の木を根ごと抜いて屋敷に植え、それを祀ったという{{Sfn|<ref>伏見稲荷大社|, 2018d}}</ref>。また、稲生り(いねなり)が転じて「イナリ」となり「稲荷」の字が宛てられた{{Sfn|<ref>伏見稲荷大社|, 2018b}}</ref>。
都が[[平安京]]に遷されると、この地を基盤としていた秦氏が政治的な力を持ち、それにより稲荷神が広く信仰されるようになった。さらに、[[東寺]]建造の際に秦氏が稲荷山から木材を提供したことで、稲荷神は東寺の守護神とみなされるようになった{{Sfn|川口|1999}}。『二十二社本縁』では[[空海]]が稲荷神と直接交渉して守護神になってもらったと書かれている。神としての位階([[神階]])も、[[天長]]4年([[827年]])に[[淳和天皇]]より「[[従五位|従五位下]]」を授かったのを皮切りに上昇していき、[[天慶]]5年([[942年]])には最高の「[[正一位]]」となった{{Sfn|伏見稲荷大社|2018i}}。
* {{Cite web |url=https://plaza.rakuten.co.jp/fujie/diary/200801150000/ |title=高橋稲荷初午大祭 |publisher=藤江ホテル |date=2008-01-16 |accessdate=2018-11-21 |ref={{SfnRef|藤江ホテル|2008}} }}
* {{Cite web |url=http://www.bus-tabi.com/tour_mesai1.asp?kaisha_code=005&tour_code=z005&tour_eda=6963 |title=B810 備前岡山の隠れ宿 湯迫温泉 |work=エモア旅行センター |publisher=[[豊橋鉄道]]観光サービス |accessdate=2018-11-21 |ref={{SfnRef|豊橋鉄道|2018b}} }}
* {{Cite web |url=http://www.bus-tabi.com/tour_mesai1.asp?kaisha_code=005&tour_code=z005&tour_eda=7072 |title=, A305 瀬戸内海の情景と海の幸 鷲羽温泉 |work=, エモア旅行センター |publisher=[[豊橋鉄道]]観光サービス |accessdate=, 豊橋鉄道観光サービス , 2018-11-21 |<ref={{SfnRef|>豊橋鉄道|, 2018b}} }}</ref>
* https://www.poke.co.jp/book/calendar.php?eventid=P011499 , 東京三大稲荷をめぐる!初午祭(はつうままつり)バスツアー , ポケカル , 2018-11-22<ref>ポケカル, 2018</ref>
* https://bambi.entetsu.co.jp/course/daytrip/detail.php?cno=3360&date=20181020 , 豊川稲荷・千代保稲荷・三光稲荷 東海三大稲荷初詣での旅 , バンビツアー , 遠州鉄道, 2018-11-16<ref>遠州鉄道, 2018</ref>