前述のようにヘーロドトスは『歴史』の中で翼のある怪物としてグリフォンに触れ、ガイウス・プリニウス・セクンドゥスは『博物誌』(10巻70)の中ですでに伝説の生物として語っている。14世紀には、架空の人物であるジョン・マンデヴィルによって書かれたとされる『旅行記』(東方旅行記、東方諸国旅行記)によって詳細な描写がなされた(第85章)。またヨーロッパ中世においては、動物物語集等では悪魔として表されたものの、多くはキリストの象徴とされ、神学者のセビーリャのイシドールスも『語源』(Etymologiae|Etymologiae)でその立場をとる。ダンテ・アリギエーリが「キリストの人性」をグリフォンの部位の色に表したと、ディドロン(Adolphe Napoleon Didron)によって解釈されるのは『神曲』「浄化篇」第29曲での、凱旋車を曳く場面である<ref>ボルヘス『幻獣辞典』。</ref>。
中世の伝承において、Stephen Friar's New Dictionary of Heraldryによれば、爪は医療効果を持ち、羽根も失明を治すと信じられていた<ref>Friar, Stephen(1987). A New Dictionary of Heraldry. London: Alphabooks/A & C Black. p. 173. ISBN 0-906670-44-6</ref>。中世ヨーロッパの宮廷では、グリフォンの爪(実際は[[レイヨウ]]の角)やグリフォンの卵(実際はダチョウの卵)で作られたゴブレットが珍重された。中世ヨーロッパの宮廷では、グリフォンの爪(実際はレイヨウの角)やグリフォンの卵(実際はダチョウの卵)で作られたゴブレットが珍重された<ref name="bedingfeld">Bedingfeld , Henry , Henry Bedingfeld , Gwynn-Jones, Peter , Peter Gwynn-Jones , Heraldry , 1993 , 80–81p , Wigston , Magna Books , isbn:1-85422-433-6</ref>。
現代ではエンターテインメントやフィクション作品の中に見られるようになり、『ナルニア国物語』ではナルニアの兵士として登場し、『ハリー・ポッターシリーズ』では、主人公の所属する寮であるグリフィンドールなどの名前及び紋章に使用されている<ref>J・K・ローリング『幻の動物とその生息地』静山社、2001年、他</ref>。