'''蓼科山'''(たてしなやま)は、八ヶ岳連峰の北端に位置する標高2,531m火山<ref name="gsi.go.jp/common/000091072">https://www.gsi.go.jp/common/000091072.pdf, 標高値を改定する山岳一覧 資料1, 国土地理院, 2014-03-26</ref><ref group="注">GNSS測量等の点検・補正調査による2014年4月1日の国土地理院『日本の山岳標高一覧-1003山-』における改定値。なお、旧版での標高は2,530 m。</ref>。コニーデと呼ばれる台地状の火山に、円錐型のトロイデを重ねた複式火山。諏訪から仰ぐと優美な円錐型に見えることから、'''諏訪富士'''の別名も持つ<ref name=":0">蓼科山の登山ルート・難易度, https://yamatabitabi.com/archives/97532/, 山旅旅, 2020-09-17</ref>。
== 境内社 伝承 ==* '''星宮社(皇之命)''';[[武居大伴主神|武居夷神]](たけいえみしのかみ)* 舟子神社(猿田彦命):神代の頃、諏訪に[[建御名方神]]が入ってくると、[[武居大伴主神|武居夷神]]は[[建御名方神]]に諏訪の国を譲り、自らは蓼科山の上に登ったという<ref>蓼科神社 社伝</ref>。* 杉尾神社(豊受姫命);ビジンサマ* 朝山十九社(八百萬神):蓼科山にはビジンサマという名のものが住んでいるという伝承がある。姿は球状で、黒い雲に包まれ、下には赤や青の紙細工のようなびらびらしたものが下がっており、空中を飛ぶ。これが山を通る日には人々は山仕事をやめるという<ref>金子総平, 1941, ビジンサマ, 民間伝承6, 8, 7頁, 民間傳承の会</ref><ref>水木しげる, 妖怪大図鑑, 1996, 講談社, 講談社まんが百科, isbn:978-4-06-259041-9, II, p22</ref>。山神信仰において、山神の祭日に山仕事をやめる風習がしばしば見られることから、このビジンサマも山神の類と解釈されている<ref>村上健司, 妖怪事典, 2000, 毎日新聞社, 978-4-620-31428-0, p280</ref>。
== 祭礼 関連神社 ==例祭日は4月10日である。旧暦10月1日~10日には神在祭が行われ、ここに集まった神々は11日に出雲大社に向かうという* '''蓼宮神社'''(諏訪市湖南):祭神:草奈井比賣命([http[出早雄命]]の子神)<ref>[https://www2.pref.shimaneyatsu-genjin.jp/kodaisuwataisya/sanpo/asayamadatatemiya.htmlhtm 蓼宮神社]。、八ヶ岳原人(最終閲覧日:25-01-29)</ref>
== 私的考察 ==
祭神は「雲井瀧明神」とあり、境内内に星宮社(皇之命)があることから、星女神であり、かつ水神だったのではないか、と推察する。神戸川の上流に[[肥長比売]]を祀る富能加神社があるが、富能加比売命を祀るのは星神社であって、富能加比売命と[[肥長比売]]は星女神と考えられる。おそらく、富能加比売命、[[肥長比売]]、'''眞玉著玉之邑日女命'''は同じ星女神であって「'''眞玉'''」とは星のことなのではないだろうか。
この女神が特定の星や星座に比定できるのか、漠然と「星」を指すのかは判然としない。「雲井瀧」という名からは「天の川」が連想されるように思う。一方「朝」ということを強調すれば「明けの明星」でも良いように思うからである。
境内内に星宮社があることからも、星神信仰があったことが分かる。「'''皇之命'''」とは夫の大国主命のことなのではないだろうか。
== 参考文献 ==
* Wikipedia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6E8%9C93%9D%E5%B1%B1BC%E7%A5A7%9E91%E7E5%A4B1%BE 朝山神社B1 蓼科山](最終閲覧日:24(最終閲覧日:25-1201-27)29)** 関和彦『『出雲国風土記』註論』 2006年 明石書店 ISBN 4[https://www.nagano-7503-2376-4** 白井永二・土岐昌訓編『新装普及版 神社辞典』 1997年 東京堂出版 ISBN 4-490jinjacho.jp/shibu/03tousin/02kitasaku/2121.htm 蓼科神社]、長野県神社庁(最終閲覧日:25-1047401-X29)
== 関連項目 ==