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「'''ヒョウを征服する(制伏豹子)'''」の伝承では、布洛陀の医薬神的性質が窺えるように思う。布洛陀は草豹が好きではないが、草豹の苦しみと悲しみは、妊娠しても胎児が育たず、生まれても子が育たない、という点にある。布洛陀が対立するのは常に「天」である。おそらく「天」というのは古代の[[ミャオ族]]の一派のことで、草豹もそれに属するものなのだと思う。草豹の悲しみは、古代の[[ミャオ族]]の一派が純血を重要視するあまり、閉鎖的な母系社会で近親相姦を繰り返したことによるものなのではないだろうか。遺伝子の近い交合が繰り返されれば胎児は育ちにくくなり、生まれても子供は育ちにくくなる。おそらく、古代において布洛陀に相当する人物が提示したのが'''「兄妹婚(近親結婚)」の禁止'''だったのではないか。この伝承は、管理人にはミャオ族の子供である[[ダロン]]が近親結婚のタブーを破ることに対して、「天の罰」を受けるのではないか、と恐れおののくことを思い出させる。
 
このように考えていくと、布洛陀の本来の性質は軍神的な戦士であり、かつ、医薬神的な性質も含めて知恵の神だったと考える。樹木的な性質も併せもっていたため、時代が下ると自らは動かず、アドバイザー的な神、預言者的な神へと性質が変化していき、神としては伏羲のような文化英雄となり、人の社会的役割としては神官、預言者、王権者という立場に変化していったのではないだろうか。
== 参考文献 ==
== 関連項目 ==
* [[伏羲]]:中国神話の布洛陀に相当する神。
* [[姆六甲]]:現在の神話で、布洛陀との関連は不明だが、おそらく古くは対になる女神と考えられていたのではないだろうか。* [[バジ]]:台湾神話の邪視持ちの英雄である。名前から見て、布洛陀に類する神と考える。
== 脚注 ==

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