== 神話 ==
『古事記』の[[葦原中国]]平定の記述の中で[[天照大御神]]が[[高御産巣日神]]と語らい、[[天菩比神]](あめのほひのかみ)を派遣したが役目を果たさなかったので次いで[[天若日子]]を派遣した。しかし[[天若日子]]は8年の間復命しなかったため、[[思金神]]は鳴女(なきめ)というは[[鳴女]](なきめ)という[[キジ|雉]]を送り、[[天若日子]]の真意を糺すよう[[天照大御神]]に進言した。雉は[[天若日子]]の家の門の[[カエデ|楓]]に止まり、「おまえは葦原中国に派遣され、荒ぶる神々を帰服しろと命ぜられたが、なぜ、いまだに復命しない。」と[[天照大御神]]の言葉を伝えた。天佐具売はこれを聞いて、[[天若日子]]に「この鳥の鳴き声は不吉だ」と伝えた。そこで[[天若日子]]は弓矢で鳴女を射殺したが、その矢は鳴女の胸を貫き[[天照大御神]]と高木神([[高御産巣日神]]の別名)のもとに届いた。これを拾った高木神は、「悪神を射た矢なら[[天若日子]]には当たらぬが、[[天若日子]]に悪い心があるなら当たる」と言挙げし、矢を投げ返すと、その矢は[[天若日子]]命の胸を貫いた(これを「還矢(かえしや)」と呼ぶ)<ref>梅猛『古事記』の「天菩比と天若日子」の項より概略で抜粋。</ref>。
== 解説 ==