* アイルランドのオシーン(Oisín)が、海の乙女ニアヴ(Niamh)に誘われて「常若の国(ティル・ナ・ノーグ)」で何百年かを過ごすという物語があるミホール・コミーン(Mícheál Coimín)(1676–1760)による詩「テイール・ナ・ノーグのオシーン(常若の国のオシーン)」で知られる。<ref>松村賢一, く巻頭エッセイ〉海辺の誘惑, 言語, volume22, number263, 1993<!--10月-->, 大修館書店, https://books.google.com/books?id=J4U3AAAAMAAJ, p2-3</ref><ref>牧野, 1980, p120。典拠として土居光知 <!--Doi Mitsutomo-->, 神話・伝説の伝播と流転, 土居光知著作集, volume三, 1977, p116-117を挙げる。</ref><ref>[http://www.globe.co.jp/information/myth-fairy/oisin.html ティル・ナ・ノーグへ行ったオーシン(Tir na nog)]エールスクエア</ref>。
* 『クルアーン』の「洞窟の章」には、アッラーフによって309年間洞窟で眠っていた男達の話がある。これは「エフェソスの7人の眠り男」と呼ばれる、ローマ帝国の迫害から逃れた人々が洞窟に閉じこめられたが、200年以上たった後、そのうちの一人の男が目覚め街に姿を現したという説話が元になっている<ref name="榮谷温子">榮谷温子, 1989-03, https://doi.org/10.15026/51839 , エジプトに渡った浦島太郎 : タウフィーク・アル=ハキーム『洞窟の人々』をめぐって, 言語文化研究, ISSN:02877821, 東京外国語大学大学院外国語学研究科言語・文化研究会, volume7, p107-112, doi:10.15026/51839, hdl:10108/51839, CRID:1390015191534187392</ref>。
* [[12世紀]]に[[フランス語]]で書かれた『ガンガモールの短詩』では、タイトルヒーローが白い猪を追跡するうちに森の最深部に入り込み美しい宮殿に行きつく。彼はそこの姫君(猪に変身していた)と結ばれ3日間楽しく過ごす。彼は親族と再会するために出発するが、姫に「人間界との境である川を渡り終えたら、飲食を控える」ようにと警告される。彼が故郷に戻ると親族は300年前に亡くなったと知る。彼が野生のリンゴの木から実を3つ取って食べると、たちまち年老いて落馬し動けなくなる。彼は最後に姫君の侍女によって女人の国にと連れ去られる12世紀にフランス語で書かれた『ガンガモールの短詩』では、タイトルヒーローが'''白い猪'''を追跡するうちに森の最深部に入り込み美しい宮殿に行きつく。彼はそこの姫君(猪に変身していた)と結ばれ3日間楽しく過ごす。彼は親族と再会するために出発するが、姫に「人間界との境である川を渡り終えたら、飲食を控える」ようにと警告される。彼が故郷に戻ると親族は300年前に亡くなったと知る。彼が野生のリンゴの木から実を3つ取って食べると、たちまち年老いて落馬し動けなくなる。彼は最後に姫君の侍女によって女人の国にと連れ去られる<ref>フィリップ・ヴァルテール『ユーラシアの女性神話-ユーラシア神話試論Ⅱ』([[渡邉浩司]]・渡邉裕美子訳)[[中央大学]]出版部 ユーラシア神話試論Ⅱ』(渡邉浩司・渡邉裕美子訳)中央大学出版部 2021年、ISBN 978-4-8057-5183-1、149-163頁(第8章 異界の女王)、粗筋は150-151頁。</ref>。
'''類似説話'''
* [[山幸彦と海幸彦]] - 『古事記』と『日本書紀』から、山幸彦が問題を解決するため無目籠に乗り海神の宮に行く話がある。
<!--** [[見るなの座敷]]-->
* [[爛柯]](らんか) - 中国版浦島太郎
* [[リップ・ヴァン・ウィンクル]] - アメリカ版浦島太郎* [[ティル・ナ・ノーグ]] - ケルト神話の妖精郷「常若の国」。浦島太郎と同じく、フィアナ騎士団のオシーンなど「常若の国」に行って数百年が経過した人物の話がいくつかある。 == 翻案 =={{Also|:Category:浦島説話を題材とした作品}} * [[浦島太郎 (1918年の映画)]]: 国産[[アニメーション映画]]の創始者の一人である[[北山清太郎]]が手がけたアニメ映画。この当時は[[セル画]]などの技術が日本に伝わっていないため、[[半紙]]のような薄い紙に少しずつ動きの異なるキャラクターを描いていき、それを1枚1枚撮影する[[アニメーション#ペーパーアニメーション|ペーパーアニメーション]]方式で制作されていたという。* [[お伽草紙 (太宰治)|お伽草紙]]([[太宰治]]、1945年刊行): 昔話を題材とした連作中の一篇「浦島さん」。* TARO URASHIMA([[ミュージカル]]、2016年上演): [[る・ひまわり]]と[[明治座]]により企画されたオリジナル作品。2016年8月に明治座で上演。脚本は[[池田鉄洋]]、演出は[[板垣恭一]]、主演は[[木村了]]<ref>{{cite news|url=https://natalie.mu/stage/news/185708|title=浦島太郎がミュージカルに!木村了主演「TARO URASHIMA」脚本は池田鉄洋|newspaper=ステージナタリー|date=2016-05-01|accessdate=2016-05-02}}</ref>。
== その他 ==
; 派生用語
* [[ウラシマ効果]]
* 浦島太郎(花子)状態{{Refn|group="注"|竜宮城から故郷に戻るとまったく見知らぬ土地になっていたという浦島太郎の立場になぞらえ、長い間離れていた所に久しぶりに戻ると別世界になっており面食らうことを、古くは「今浦島」現在では「浦島太郎である」「浦島太郎状態にある」などと言う。女性の場合は「浦島花子(うらしまはなこ)」。}}