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源氏物語にも種々の笛が登場するが、単に笛という場合は龍笛(竜笛)を指すことが多く、そのほかは「さくはちのふえ」(尺八)、「さうのふえ」(笙)、「こまぶえ」(高麗笛)などのように限定している。物語中で笛の登場する場面は数多く、なかでも柏木の遺品となった笛が夕霧の手を介して薫の手に渡るという形で、薫の出生の秘密に関わる重要な小道具として扱われている。このように平安時代、笛は貴族の男性にとって音楽の教養の基本とされた楽器であり、村上天皇や一条天皇は笛の名手であったといわれる。また、平敦盛や源義平にまつわる笛はいずれも「青葉の笛」と呼ばれて伝えられている。
平安中期以降の[[田楽]]は[[鼓]]や[[鉦]]を中心とするものであったが、絵巻物には笛も見られる。田楽その他の芸能が発展して[[室町時代]]にその形を整えた[[能]]においても、[[世阿弥]]の頃までには[[能楽#囃子|囃子]]の中に笛が取り入れられていたようであるが、それが現在の[[能管]]と同じものかはわかっていない。ヨーロッパの[[フルート]]は 1549年に鹿児島に到着した[[フランシスコ・ザビエル|ザビエル]]と共に日本に入ったことがポルトガル側の資料に残っている。平安中期以降の田楽は鼓や鉦を中心とするものであったが、絵巻物には笛も見られる。田楽その他の芸能が発展して室町時代にその形を整えた能においても、世阿弥の頃までには囃子の中に笛が取り入れられていたようであるが、それが現在の能管と同じものかはわかっていない。ヨーロッパのフルートは 1549年に鹿児島に到着したザビエルと共に日本に入ったことがポルトガル側の資料に残っている。
[[File:Half-legth_portrait_of_Goshaku_Somegoro.jpg|thumb|right|150px|「五尺染五郎」歌川国芳]]江戸時代盛んになった[[歌舞伎]]には主に[[能管]]、[[篠笛]]が用いられる。庶民の祭礼([[祭囃子]])、[[神楽#里神楽|神楽]](里神楽)、[[獅子舞]]には[[篠笛]]が多く見られるが、[[龍笛]]や[[能管]]を用いる地方もある。また、鳥や虫などの[[擬音]]を出すさまざまな笛も江戸時代に登場し、庶民の玩具として人気となった。1853年に浦賀に着いた[[マシュー・ペリー|ペリー提督]]の艦隊には楽隊が含まれており、この後、多くの西洋の楽器が日本に流入することになる。そして[[クラリネット]]や[[オーボエ]]など木管楽器も総じて笛と呼び習わし、[[金管楽器]]は[[ラッパ|喇叭]](らっぱ)と呼ばれるようになった。江戸時代盛んになった歌舞伎には主に能管、篠笛が用いられる。庶民の祭礼(祭囃子)、神楽(里神楽)、獅子舞には篠笛が多く見られるが、龍笛や能管を用いる地方もある。また、鳥や虫などの擬音を出すさまざまな笛も江戸時代に登場し、庶民の玩具として人気となった。1853年に浦賀に着いたペリー提督の艦隊には楽隊が含まれており、この後、多くの西洋の楽器が日本に流入することになる。そしてクラリネットやオーボエなど木管楽器も総じて笛と呼び習わし、金管楽器は喇叭(らっぱ)と呼ばれるようになった。
== 笛の分類 ==
*[[横笛]] - 横に構えて吹く笛の総称。
*[[鼻笛]] - 鼻に当てて鼻息で演奏する笛。日本の楽器には無いが東南アジアからオセアニア地域に見られる。口からの息は不浄であるとの考え方から鼻息を用いるとされている。
 
<Gallery>
File:Flute.jpg|[[横笛]]の一種、[[フルート]]。
File:Recorder.JPG|[[縦笛]]の一種、[[リコーダー]]。
File:Shakuhachi.jpg|縦笛の一種、[[尺八]]。
</Gallery>

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