『詩』では、アモールの矢に刺されたダーネが、ナルキッソスと激しい恋に落ちる。ダーネは父に相談するのが先だと思いつつも、ナルキッソスに自分の気持ちを打ち明けた。ナルキッソスは、彼女が王家の血筋であることを強調したにもかかわらず、すべての女性を拒絶し、逃げ出すように、彼女を拒絶したのである<ref name="Harrison">Harrison Ann Turkey, 1982, Echo and her Medieval Sister, The Continental Review, volume26, issue4, page326, jstor:23739427</ref>。
屈辱を受けたダーネがアモールに呼びかけると、アモールはナルキッソスを呪った。詩的な正義の典型例で、ナルキッソスは自分が他人に与えたのと同じ痛み、すなわち報われない愛の痛みに苦しむことを余儀なくされるのである<ref name="Dwyer"/>。その正義の手段が水槽であり、そこに映る自分の姿に恋をしたナルキッソスが、最初は自分を女性と間違えてしまうのである<ref name="Harrison"/>。欲望にかられたダーネは、マントを羽織っただけの裸のナルキッソスを探し、死の間際の彼を見つけた。打ちひしがれて、ダーネはアモールに呼びかけたことを悔やんだ<ref name="Dwyer"/>。。ダーネは最後に愛を示し、最愛の人に寄り添い、ナルキッソスは彼女の腕の中で息を引き取った。