ギルガメシュの拒絶に激怒したイシュタルは<ref>Dalley, 1989, page80</ref>、天界に行き、父アヌにギルガメシュが自分を侮辱したことを告げる<ref>Dalley,1989, page80</ref>。アヌは、なぜ自分でギルガメッシュに立ち向かわず、彼に文句を言うのかと問う<ref>Dalley, 1989, page80</ref>。イシュタルはアヌに「天の雄牛」を要求し<ref>Dalley, 1989, page80</ref>、もし与えなければ「地獄の扉を破って閂を打ち破り、人々の混乱(=混合)が起こるだろう、上の者たちと下の者たちとが。私は死者を蘇らせて、生者と同じように食物を食べさせ、死者の軍勢は生者を凌駕することになる。」と誓った<ref>''Gilgamesh'', p. 87</ref>。
アヌはイシュタルに天の雄牛を与え、イシュタルはそれを送ってギルガメシュとその友人エンキドゥを攻撃させた<ref>Dalley, 1989, pages81–82</ref><ref>Fontenrose, 1980, pages168–169</ref>。ギルガメシュとエンキドゥは牡牛を殺し、その心臓を太陽神シャマシュに捧げた<ref>Dalley, 1989, page82</ref><ref>Fontenrose, 1980, pages168–169</ref>。ギルガメシュとエンキドゥが休んでいる間、イシュタルがウルクの城壁に立ち、ギルガメシュを呪った<ref>Dalley, 1989, page82</ref><ref>Fontenrose, 1980, page169</ref>。エンキドゥは牡牛の右腿を引きちぎってイシュタルの顔に投げつけ<ref>Dalley, 1989, page82</ref><efref>Fontenrose, 1980, page169</ref>、「もし私があなたに手をかけることができるなら、あなたにこうして、あなたの内臓をあなたの横になでつけるべきでしょう。」と言う<ref name="Gilgamesh-p88">''Gilgamesh'', p. 88</ref><ref group="私注">牛の右腿は古代エジプトでは神に捧げ得る最善の供物であったように記憶している。</ref>。(エンキドゥはこの不敬のために、後に死ぬ<ref>Fontenrose, 1980, page169</ref>。)イシュタルは「ひだのある花魁、娼婦、遊女」<ref>Dalley, 1989, page82</ref>を呼び集め、天の雄牛のために嘆き悲しむよう命じる<ref>Dalley, 1989, page82</ref><ref>Fontenrose, 1980, page169</ref>。